いま知っておきたい「麻疹ワクチン」のお話|南流山駅すぐの小児科・アレルギー科なら|みずたまこどもクリニック

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いま知っておきたい「麻疹ワクチン」のお話

いま知っておきたい「麻疹ワクチン」のお話|南流山駅すぐの小児科・アレルギー科なら|みずたまこどもクリニック

― 麻疹の流行と、0歳児のワクチンについて ―

最近、「麻疹(はしか)」に関するニュースを目にする機会が増えています。

麻疹は、ワクチンで予防できる感染症ですが、感染力が非常に強く、時に重い合併症を引き起こすことがあります。特に0歳のお子さまでは注意が必要です。

今回は、

  • 麻疹ワクチンの重要性
  • 0歳児への麻疹ワクチン
  • 0歳児ではいつ頃から効果が期待できるのか

について、わかりやすくお話しします。

 ①麻疹ワクチンの重要性

麻疹は「昔の病気」ではありません

麻疹(はしか)は、ワクチン普及によって患者数が大きく減少しました。しかし近年、世界的に患者数が増加しており、日本国内でも2026年に入ってから患者報告が増えており、一部地域では、学校等での集団感染も報告されています。

麻疹の最大の特徴は、「空気感染」することです。

  • 同じ部屋に短時間いただけ
  • 患者さんが帰ったあとに同じ空間へ入っただけ

でも感染する可能性があります。

感染力は非常に強く、1人の患者さんから10人以上に広がることもあると言われています。

また、麻疹は単なる「発熱と発疹の病気」ではありません。

肺炎や脳炎などの重い合併症を起こすことがあり、まれですが命に関わることもあります。さらに、麻疹にかかると「免疫の記憶」が弱くなり、その後しばらく他の感染症にもかかりやすくなることが近年の研究で分かってきました。

こうした重症化や感染拡大を防ぐうえで、最も重要なのがワクチン接種です。

MRワクチン(麻疹・風疹混合ワクチン)は、

  • 1回目:1歳
  • 2回目:年長児

の2回接種が定期接種として推奨されています。

2回接種によって、高い予防効果が期待できます。 

また、ワクチンを接種している方が万が一感染した場合でも、軽症で済むことが多く、周囲への感染力も低くなる可能性が報告されています。

 ②0歳児への麻疹ワクチン

「1歳前でも打ったほうがいい?」というご相談が増えています

最近は麻疹流行の影響もあり、

  • 海外渡航予定がある
  • 流行地域へ行く予定がある
  • 周囲で患者発生がある
  • 保育園などで接触機会が多い

といった理由から、1歳前のお子さまへの早期接種をご相談いただくことがあります。

日本では、生後6か月〜11か月のお子さまに対して、必要に応じて「0回目接種(早期接種)」を行うことがあります。

ここで大切なのは、「0歳で打てば定期接種が不要になるわけではない」という点です。

1歳未満での接種は、あくまで“補助的な予防”という位置づけです。そのため、

  • 1歳での定期接種
  • 年長児での2回目接種

は、0歳で接種した場合でも改めて必要になります。

なぜ0歳児は注意が必要なのでしょうか?

以前は、赤ちゃんはお母さんからもらった抗体によって、生後しばらく麻疹から守られると考えられていました。

しかし現在は、

  • お母さん世代が「自然感染」ではなくワクチン免疫世代であること
  • 母体由来抗体が以前より早く減少すること

が分かっており、生後6〜11か月頃には「免疫の谷間」が生じやすいと考えられています。

特に麻疹は空気感染するため、流行状況によっては0歳児でも感染リスクが高まります。

さらに、乳児期の麻疹は重症化しやすく、将来的に「亜急性硬化性全脳炎(SSPE)」という重い脳の病気につながるリスクも知られています。

 ③0歳児では、いつ頃からワクチン効果が期待できるのでしょうか?

「0歳で打っても意味がありますか?」

というご質問もよくいただきます。

近年の研究では、麻疹ワクチンは生後6か月頃から一定の効果が期待できることが分かっています。

ただし、月齢によって効果には差があります。

特に、生後6〜8か月頃では、まだ母体由来抗体の影響が残っていることがあり、ワクチン効果はやや不安定です。

一方、生後9〜11か月頃になると、抗体獲得率が大きく上昇し、より実用的な予防効果が期待できるとされています。

報告では、

  • 生後9か月未満:約58%
  • 生後9〜11か月:約84%
  • 1歳以降:約93〜94%

程度の予防効果が示されています。

そのため、

  • 流行地域への渡航
  • 周囲で患者発生がある
  • 接触リスクが高い

などの場合には、特に生後9か月以降では早期接種を積極的に検討する意義があります。

また、「早く打つと、その後効かなくなるのでは?」と心配されることがありますが、現在の研究では、0歳で早期接種を行っても、その後に通常スケジュールで追加接種を行えば、十分な免疫獲得が期待できることが分かっています。

麻疹は、「ワクチンで防げるけれど、かかると重症化しうる感染症」です。

この機会に、おこさまのワクチン接種が適切にされているか母子手帳でご確認ください。

ご不安がある場合は、お子さまの状況に合わせて接種について一緒に検討いたします。お気軽にご相談ください。

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