
こんにちは、みずたまこどもクリニック院長田中瑞恵です。
今回は「おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)」と、おたふくかぜワクチンについてお話しします。
おたふくかぜは、耳の下が腫れることで知られている感染症ですが、「熱が出て少し腫れるだけ」と思われがちな一方で、実は注意が必要な合併症もある病気です。特に小さなお子さまを育てるご家族の方に、ぜひ知っていただきたい内容をまとめました。
おたふくかぜってどんな病気?
おたふくかぜは、ムンプスウイルスによって起こる感染症です。
主な症状は、
- 発熱
- 耳の下の腫れや痛み
- 食事のときの痛み
などです。症状がなくなるまでは、通園・通学は禁止されています。
多くは1週間ほどで回復しますが、問題なのは「合併症」です。
おたふくかぜで心配な合併症
特に注意したいのが「難聴」です。
おたふくかぜによる難聴は、片耳だけのことが多いですが、一度起こると回復が難しく、ほとんど音が聴こえない程度の重度の難聴になる場合があります。頻度は高くありませんが、決して“まれだから安心”とは言えません。
そのほかにも、
- 無菌性髄膜炎
- 脳炎
- 精巣炎
- 卵巣炎
などを起こすことがあります。
「自然にかかったほうが免疫がつく」という考えを耳にすることもありますが、合併症のリスクを考えると、できるだけワクチンで予防することが大切です。
おたふくかぜワクチンの効果
おたふくかぜワクチンを接種することで、多くのお子さまが免疫を獲得できます。
1回接種でもある程度の予防効果がありますが、2回接種することでよりしっかりとした予防効果が期待できます。
任意接種だからこそ、母子手帳の確認を
おたふくかぜワクチンは、日本では現在「任意接種」です。
定期接種ではないため、「打ったと思っていたけれど未接種だった」「1回だけで終わっていた」というケースも少なくありません。
ぜひ一度、母子手帳で接種歴をご確認ください。
特に、
- 1歳頃に接種していますか?
- 2回目を接種していますか?
を確認していただくことが大切です。
接種時期や回数について迷われる場合は、お気軽にご相談ください。
副作用はあるの?
ワクチンについて、「副作用が心配」という声もよく聞かれます。
おたふくかぜワクチンでは、
- 接種部位の赤みや腫れ
- 軽い発熱
- 耳の下の軽い腫れ
などがみられることがありますが、多くは数日で自然に改善します。
ごくまれに無菌性髄膜炎などの副反応が報告されていますが、自然におたふくかぜにかかった場合にも起こることがあり、実際には自然感染のほうが頻度は高いとされています。
「副作用がゼロではない」ことは確かですが、重い合併症を防ぐメリットはとても大きいと考えられています。
ワクチンについて迷ったらご相談ください
「いつ打てばいい?」「1回しか打っていない」「兄弟も接種したほうがいい?」など、ワクチンについて悩まれるご家族の方もいらっしゃると思います。
みずたまこどもクリニックでは、お子さま一人ひとりの接種状況に合わせて、わかりやすくご説明しています。ご家族も必要があれば、おこさまと同時に接種することも可能です。
お子さまを感染症や合併症から守るために、まずは母子手帳を確認してみましょう。
気になることがありましたら、いつでもご相談ください。






