小麦アレルギー
小麦アレルギーは、小麦に含まれるたんぱく質に免疫が反応して症状を起こす食物アレルギーです。
乳幼児では卵・牛乳とともに代表的な原因食物のひとつです。
小麦アレルギーでも、すべての小麦製品を一律に除去するのではなく、正しく診断し、食べられる範囲を確認しながら必要最小限の除去を行うことが大切です。
即時型の小麦アレルギーでは、うどん、パンなどの小麦製品を食べたあと、通常2時間以内に症状が現れます。
複数の症状が急速に現れたり、呼吸が苦しい、ぐったりするなどの症状がある場合には、アナフィラキシーの可能性があります。
診断では、何を、どのくらい食べ、どのくらいの時間で、どのような症状が出たのかという経過が重要です。
必要に応じて、小麦などに対する特異的IgE抗体を調べる血液検査や皮膚テストを行います。
血液検査が陽性でも、それだけで小麦アレルギーと診断されるわけではありません。
必要に応じて「食物経口負荷試験」を行い、診断や安全に食べられる量を確認することがあります。
小麦は、そうめん、うどん、パン、パスタ、お好み焼き、麺類、お菓子など、さまざまな食品に含まれています。
小麦アレルギーでも、
など、おこさまによって食べられる量は異なります。
また、同じ小麦製品でも、食品によって含まれる小麦たんぱく質の量が異なります。そのため、「クッキーが食べられたから、うどんやパンも同じ量だけ食べられる」とは限りません。
すでに小麦で症状が出たことがある場合は、自己判断で量を増やさず、これまで食べられた量や症状、検査結果などをもとに進め方を考えます。
小麦アレルギーだからといって、「麦」とつく食品をすべて除去する必要はありません。
しょうゆは製造過程で小麦たんぱくが分解されるため、多くの小麦アレルギーのおこさまは摂取できます。
また、大麦やライ麦なども小麦とは異なる食品であり、一律に除去する必要はありません。
ただし、重症の小麦アレルギーでは大麦との交差反応によって麦茶などで症状が出ることもあるため、個別に判断します。
小麦では、食べただけでは症状が出なくても、**食後の運動などが加わることでアナフィラキシーを起こす「食物依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIA)」**があります。
小麦はFDEIAの代表的な原因食物のひとつです。
小麦を食べたあとの運動中にじんましん、咳、息苦しさなどを繰り返す場合には、ご相談ください。
食物依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIA)について
呼吸が苦しい、ぐったりする、意識がおかしいなどの強い症状がある場合には、通常の外来受診を待たず、速やかに救急受診してください。
当院では、小麦を食べたときの症状、摂取量、症状が出るまでの時間などを確認し、必要に応じてアレルギー検査を行います。
検査結果だけで除去を判断するのではなく、実際に食べられている量も大切にしながら、必要最小限の除去を基本として、おこさま一人ひとりに合わせた食べ方や進め方をご提案します。