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今年は、例年より早い時期からインフルエンザの患者さんが増えています。
9月11日時点で最新となる厚生労働省の発表では、2026年8月24日〜30日の定点当たり報告数は、全国で1.76、千葉県では2.51でした。全国の報告数は前年同期の0.35を大きく上回っています。
「まだ秋なのに、もうインフルエンザ?」と思うかもしれませんが、今年は少し早めに接種の予定を立てておくと安心です。
鼻にシュッとする「フルミスト」
フルミストは、左右の鼻にシュッと噴霧するインフルエンザワクチンです。
対象は2歳以上19歳未満で、接種は1シーズンに1回。注射の痛みがないため、
- 注射をとても怖がる
- 毎年の予防接種が大変
- 接種回数を少なくしたい
というお子さまやご家庭にとって、選びやすいワクチンです。
どうして早めがおすすめなの?
フルミストを接種してから、十分な免疫がつくまでには約2週間かかります。
今年はすでに流行の兆しがみられるため、9月末から10月、特に10月前半から中旬までの接種がおすすめです。
フルミストは、効果が比較的長く続く可能性も報告されています。10月に接種しても、翌年3月ごろまで続く流行を見据えられることは、魅力の一つです。
ただし、効果の続き方には個人差があり、3月までの感染予防を保証するものではありません。また、接種してもインフルエンザにかかることはあります。
大切な予定の前日は避けましょう
フルミストは注射の痛みがない一方で、接種後に鼻水や鼻づまり、咳、のどの痛み、頭痛、発熱などがみられることがあります。
国内の臨床試験で報告された主な副反応は、次のとおりです。
- 鼻水・鼻づまり:59.2%
- 咳:27.8%
- のどの痛み:17.9%
- 頭痛:11.2%
- 発熱:1〜10%未満
なかでも、鼻水や鼻づまりは比較的よくみられます。多くは軽く短期間で治まりますが、症状の出方には個人差があります。
そのため、運動会や発表会、試験、旅行など、大切な予定の前日の接種はおすすめしていません。できれば数日から1週間ほど余裕をもって、接種日をお選びください。
「行事が終わってから」と待っているうちに、流行が広がることもあります。ご家族の予定を確認し、早めに予約しておくと安心です。
流行が広がる前に受けたい、もう一つの理由
フルミストは、インフルエンザウイルスの力を弱めて作られた「生ワクチン」です。
接種後しばらくは、ワクチン由来のウイルスによって、インフルエンザの迅速検査が陽性になる可能性があります。その時期に発熱や鼻水、咳が出ると、実際の感染によるものか、ワクチンの影響なのか、検査結果の判断が難しくなることがあります。
また、接種前後にタミフルなどの抗インフルエンザ薬を使用すると、ワクチンウイルスの増殖が抑えられ、フルミストの効果が十分に得られない可能性があります。
流行が本格化すると、感染や治療の時期と接種時期が重なりやすくなります。この点からも、早めの接種がおすすめです。
接種後に熱が出たら、治療薬は使えないの?
フルミストを接種した後でも、必要な検査や治療は受けられます。
インフルエンザへの感染が疑われ、治療が必要と医師が判断した場合は、治療を優先します。受診するときは「フルミストを接種した日」を医師にお伝えください。
フルミストが向いているのは?
フルミストは、次のようなお子さまにおすすめです。
- 2歳以上19歳未満で、接種条件を満たしている
- 注射を強く怖がる
- 注射の痛みを避けたい
- 1シーズン1回で接種を終えたい
一方、喘息で治療中の方、現在咳や喘鳴がある方、免疫機能が低下している方などには、注射ワクチンをおすすめすることがあります。
今年は早めに予定を立てましょう
今年のポイントは、
- 流行がさらに広がる前に
- 大切な予定の直前を避けて
- 9月末から10月中に
接種しておくことです。
当院では、今年の流行状況を考慮し、インフルエンザワクチンの接種を9月28日から一部前倒しして開始します。予約枠には限りがありますので、ご希望の方は早めにご予定ください。
「注射とフルミスト、どちらにしよう?」と迷っている方も、まずはそれぞれの特徴を確認して、お子さまに合った方法を選びましょう。
▼注射ワクチンとフルミストの比較
インフルエンザワクチン|注射とフルミスト、どちらを選ぶ?
▼料金・接種条件・予約方法
2026年度インフルエンザ予防接種のご案内
参考文献
- 厚生労働省「インフルエンザの発生状況」2026年9月4日
- フルミスト点鼻液 添付文書情報(2026年8月改訂)
- CDC:経鼻弱毒生インフルエンザワクチン
- CDC:インフルエンザワクチンと抗ウイルス薬
- 小児における経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの効果持続に関する研究
医療監修
みずたまこどもクリニック 院長
田中瑞恵(小児科専門医)







