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こんにちは。みずたまこどもクリニック院長の田中瑞恵です。
離乳食が始まると、
「卵はいつから始めればよいですか?」
「卵を食べたら吐いてしまいました」
「アレルギーが心配です」
というご相談をよくいただきます。
卵は乳幼児期の食物アレルギーの原因として最も多い食品のひとつですが、栄養価が高く、お子さまの成長に大切な食材でもあります。
また、卵によるアレルギーには、一般的な「卵アレルギー」と、「卵黄による消化管アレルギー(FPIES)」という二つの病態があり、対応が異なります。
今回は、卵の始め方とあわせてご紹介します。
離乳食期の卵の始め方
卵は、離乳食を開始しておかゆや野菜に慣れてきた生後6か月頃から始めることができます。
現在は、アレルギーを心配して卵の開始を遅らせることや事前にアレルギー検査をすることは勧められていません。
ただし、最初は必ず十分に加熱した卵黄から始めます。
① 固ゆで卵を作る
卵は沸騰したお湯で20分程度しっかりゆでます。
半熟卵や温泉卵ではなく、中心まで完全に加熱された固ゆで卵を使用します。1個を固ゆでして、小分けにして冷凍しておくと便利です。
*かきたま汁、茶わん蒸しなどの加熱が弱いもの、卵ボーロは最初の卵としては適していないので注意が必要です!
② 卵黄を少量から開始
最初は卵黄を少量取り分け、
耳かき1さじ程度
から始めます。
初めて食べる日は平日の午前中がおすすめです。
万が一症状が出た場合にも医療機関を受診しやすくなります。
③ 少しずつ量を増やす
問題がなければ数日おきに少しずつ増量します。
一例として、
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耳かき1さじ
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耳かき2~3さじ
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小さじ1/4
-
小さじ1/2
-
小さじ1
-
卵黄1/2個分
というように進めます。
増やすスピードはお子さまによって異なります。
無理に急ぐ必要はありません。
④ 卵黄1/2個分まで食べられたら全卵へ
卵黄が問題なく食べられるようになったら、次は全卵を始めます。全卵も上記のように固ゆで卵で開始するのが望ましいです。
一般的な卵アレルギーの多くは卵白が原因です。
そのため全卵も、少量から始めて少しずつ増やしていきます。
幼児であれば、全卵1/2個食べられるようなら、日常生活ではあまり困らないので、まずは全卵1/2個を目指しましょう。
卵アレルギーとは?
一般的な卵アレルギーは、IgE抗体が関係するアレルギーです。
食べてから比較的短時間で症状が現れます。
主な症状
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じんましん
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顔やまぶたの腫れ
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口の周りの赤み
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咳
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ゼーゼー
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嘔吐
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アナフィラキシー
など
多くは卵白が原因です。
卵黄の消化管アレルギー(FPIES)とは?
FPIES(Food Protein-Induced Enterocolitis Syndrome)は、日本語では「食物蛋白誘発胃腸炎」と呼ばれます。
近年、日本では卵黄が原因となるFPIESが増えていることが知られています。
一般的な卵アレルギーとは異なり、血液検査で異常が出ないことも少なくありません。
FPIESの特徴
卵黄を食べてから
1~4時間後
に症状が出ることが特徴です。
主な症状
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繰り返す嘔吐
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顔色不良
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元気がなくなる
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ぐったりする
-
下痢(数時間後にみられることもあります)
重症の場合は脱水のため点滴が必要になることがあります。
一方で、
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じんましん
-
顔の腫れ
-
咳
-
ゼーゼー
などは通常みられません。
こんな時は受診をご検討ください
✅ 卵を食べてすぐにじんましんが出た
✅ 卵を食べて咳やゼーゼーが出た
✅ 卵黄を食べるたびに数時間後に吐く
✅ 卵を食べた後に顔色が悪くなった
✅ 卵を食べた後にぐったりした
ワンポイントアドバイス
| よくある疑問 | 回答 |
|---|---|
| 卵はいつから始める? | 離乳食に慣れてきた生後5~6か月頃から |
| 最初は卵黄?卵白? | 固ゆで卵の卵黄から |
| アレルギーが心配なので遅らせた方がよい? | 特別な理由がなければ遅らせる必要はありません |
| 初めて食べる時間帯は? | 平日の午前中がおすすめ |
| 食べてすぐじんましんが出た | 一般的な卵アレルギーの可能性 |
| 食後1~4時間後に繰り返し吐いた | 卵黄FPIESの可能性 |
| 血液検査でFPIESは分かる? | 分からないことも多く、症状の経過が重要です |
みずたまこどもクリニックから
卵はお子さまの成長に大切な栄養源です。
アレルギーを心配して必要以上に開始を遅らせるのではなく、しっかり加熱した卵黄から少量ずつ進めることが大切です。
また、
「食べてすぐ症状が出る卵アレルギー」
と
「数時間後に繰り返し吐く卵黄FPIES」
では症状の現れ方が大きく異なります。
固ゆで卵以外の調理方法の進め方や市販品の選び方など卵の進め方は意外と複雑でご家族も悩まれることが多いと思います。卵の始め方や食べた後の症状でご心配なことがありましたら、お気軽にご相談ください。みずたまこどもクリニックでは、お子さま一人ひとりに合わせた食物アレルギー診療だけでなく離乳食の進め方もご提案しています。






