赤ちゃんの吐き戻し・嘔吐
赤ちゃんの吐き戻し・嘔吐
赤ちゃんは、ミルクや母乳を飲んだあとによく吐き戻します。
赤ちゃんは胃の構造や働きがまだ未熟なため、胃の中のものが食道へ戻りやすく、吐き戻しの多くは病気ではありません。 吐いたあとも元気で、いつも通り飲めていて、体重が順調に増えていれば、多くの場合は心配ありません。
一方、赤ちゃんの嘔吐のなかには、早めの診断や治療が必要な病気が隠れていることもあります。
赤ちゃんが吐く原因は、胃腸炎などの病気だけではありません。
飲みすぎや授乳後のげっぷなどによる吐き戻しのほか、咳き込んだときや、便秘でおなかが張っているときなど、ちょっとしたことでも吐くことがあります。
鼻づまりが強い場合にも、母乳やミルクが飲みにくくなったり、咳き込んだりして、吐き戻しにつながることがあります。
そのため、「吐いた=胃腸の病気」とは限りません。
吐いた回数だけでなく、吐いたあとの元気、母乳やミルクが飲めているか、おしっこが出ているか、体重が増えているかを確認しましょう。
また、吐き方や吐いたものの色、発熱、腹痛、顔色や機嫌など、ほかの症状がないかも大切です。
多くの吐き戻しは心配ありませんが、赤ちゃんの嘔吐には、緊急性の高い病気が隠れていることがあります。
生後数週ごろから、授乳後に噴水のように勢いよく吐くことを繰り返す場合には、肥厚性幽門狭窄症などを考えます。
突然激しく泣いて嘔吐し、しばらくすると落ち着くものの、また同じような症状を繰り返す場合には、腸重積症の可能性があります。
ぐったりする、顔色が悪くなる、血便がみられることもあります。
緑色(胆汁性)の嘔吐は要注意です。
腸回転異常症に伴う中腸軸捻転など、緊急性の高い腸閉塞の可能性があるため、速やかな受診が必要です。
嘔吐は胃腸の病気だけでなく、尿路感染症などの感染症でもみられます。
また、まれですが、髄膜炎・脳炎などの重い感染症でも嘔吐することがあります。発熱とともに繰り返し吐く、ぐったりしている、反応がおかしい、けいれんがあるなどの場合には、早急な診察が必要です。
場合には、早めに医療機関を受診してください。
特に月齢の低い赤ちゃんでは症状をうまく表現できないため、「いつもの吐き戻しと違う」と感じる場合も受診の目安になります。
いつもの吐き戻しで元気がある場合は、一度にたくさん飲ませすぎないようにし、必要に応じて1回量を少なめにして授乳します。
授乳後は、すぐに寝かせず、起きている間に抱っこで上体を起こした姿勢を20~30分程度保つことで、吐き戻しが減ることがあります。げっぷをさせながら、無理のない範囲で行いましょう。
ただし、寝かせるときは、吐き戻しがある赤ちゃんでも仰向けが基本です。吐き戻しを防ぐ目的で、うつぶせや横向きで寝かせたり、枕やクッションなどを使って寝床の頭側を高くしたりすることはおすすめしません。
当院では、吐き方だけでなく、哺乳量、体重増加、脱水の有無、おなかの状態、発熱、呼吸状態などを含めて、赤ちゃんの全身状態を確認します。
「いつもの吐き戻しなのか、病気による嘔吐なのかわからない」場合も、小児科でご相談ください。
検査や専門的な治療が必要と判断した場合には、適切な医療機関をご紹介します。